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董卓様が好きだ家康様が好きだ 家光様が好きだ 変わった人が好きだ。
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「御供します」


■紅―――


「え?」
「城外に出るのでしょう?家光様」

三厳が言う。
家光はきょとんとした顔に、頭にはてながひとつ浮かんでいた。
だが、次に感心して彼は声を上げるのだった。

「よく分かったな」
「分かりますよ、なんですかその格好」

女物の着物に結わえ髪で化粧もばっちりだ。
いつも見ている姿とは明らかに違う。
赤い紅が白い肌にはよく似合った。
前よりも確実に化粧が上手くなって、前よりも確実に艶めかしい姿で。

「上手く化けたと思わないか?」

ただ、ひとつ歩き方を女のようにしずしずと歩けば完璧だった。
家光は大股で此方に駆け寄る。
裾の切れた端から見える太股に三厳は、思わず頬を染めて目をそらした。

「ええ」

それを見て、家光は三厳の首に腕を回す。
面白い程に三厳は顔を赤くした。
家光には、これが堪らないらしい。

「どうせ女の姿だからいいんだろ?」
「え!いや、そういうわけでは!!」
「嘘だって」

徐々に近付く顔に、思わず三厳は目を瞑る。
唇が触れ合って、ぎゅと拳を作る。
がちがちに固まった体を、背を家光は撫でて離す。
三厳が目を開ければ、若殿の満面の笑み。

「じゃ、行くか。十兵衛」

何も変わらず家光が歩を進める。
少し経って、ようやく三厳が後を追い掛ける。
一度、止まって口元を拭うと手の甲に赤い口紅が付いた。


(あなたは、ひどい)


それを愛しく想い、彼にもう一度口付けて。




十家フィーバーしとる。
乙女な攻めに弱いな。

ぶろぐあぷすまそん!!!
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